羽裏とは、着物の羽織を着たときに背中に接する面のことであると用語集などでは説明されています。
着物における羽裏の奥深さはとても魅力です。
例えば一見すると何の変哲も無い黒い羽織でも、裏には鮮やかな配色の絵が描かれていることがあります。
着てしまえば他人に見えることがない羽裏ですが、自分ひとりだけが知っているおしゃれとしては勿論、羽織を脱ぐときにちらりと印象的な羽裏が見えるのも粋です。
江戸時代に日本で贅沢をしないようにという幕府からの令をかいくぐり、庶民がひそかな楽しみとして地味な羽織の裏を派手にして楽しんだことから、裏表でギャップのある羽織物が多く誕生したとも考えられています。
なお、浴衣が似合う盛夏にもう1枚着るのは暑いので、レース生地や透け感のある羽織を着用するとよいです。